12. 愛し足りない2人
愛し足りない2人
しばらく抱き合い、快感の余韻を互いの唇から貪った末に、ようやく2人は服を整えると、フロントシートに戻った。
車をスタートさせたタカシだったが、すぐにナツに向かって口を切った。
「ゴメン、俺…」タカシは静かに言った。「まだ…足りない」
ナツは驚いて彼を見つめた。「え?」
「もう一度、ナツと一緒になりたい」
タカシの声は真剣だった。
「時間まだ大丈夫でしょ。ホテルに行かない?」
ナツは一瞬躊躇したが、自分の中に湧き上がる欲望を無視できなかった。
「うん…私も」と小さな声で答えた。
ホテルに着くと、2人は急ぐように部屋に入った。ドアが閉まるや否や、タカシはナツを壁に押し付け、耳元で囁いた。「今度は俺がリードするから」
タカシの温かい吐息が耳に当たり、ナツは身震いした。彼は優しく耳たぶを噛み、首筋に軽いキスを落としていく。
そうしながら、タカシは優しく、しかし確実にナツの服を脱がせていった。
「ねぇ…、シャワー浴びていいかな…?」
「ダメ。エッチした直後の、ナツのメスの匂いを嗅ぎたい」
タカシの声は優しく、しかし有無を言わせない調子だった。その声に甘い戦慄を感じながら、ナツはタカシのなすがままになった。下着姿になったナツを見つめ、タカシは微笑んだ。
「綺麗だ」
視姦される手淫
ベッドにナツを寝かせると、タカシの唇が首筋を這い、鎖骨をなぞり、胸元へと移動していく。ナツは思わず身を震わせた。
彼の唇が彼女の胸に触れた時、ナツは小さな喘ぎ声を漏らした。しかし、タカシは意図的に最も敏感な部分を巧みに避けていた。
ナツは次第に焦りを感じ始めた。
「じらさないで…乳首…舐めて…」
タカシは小さく笑った。
「欲しいの?」
「うん…」
「じゃあ、自分を触ってみて」タカシは囁くように言った。
「え…?」
「自分で触って、ナツ。見せて、いつも自分で慰めてる姿を」
恥ずかしさと興奮が入り混じる中、ナツは震える指で自身の乳首に触れた。最初は躊躇いがちだったが、タカシの熱い視線を感じるうちに、羞恥心と興奮が入り混じり、体が熱くなっていく。
「そう、いいよ」タカシは褒めるように言った。「ご褒美だ」そう言うと、乳首をちろっと舐めた。
「っあんっ…」
自分の指で弄ぶ姿を見られることの羞恥心と、タカシに見られることの興奮が混ざり合い、徐々に大胆になっていく。
「乳首だけじゃないでしょ。ほら、クリトリスも…」
タカシの声に答えるように、ナツの右手が下腹部に移動する。クリトリスを刺激すると、ほどなくして快感が全身を駆け巡り、思わぬ高みへと導いていく。
「イッちゃう…もうイッちゃう…」
左手でタカシにしがみつくと、切なげにつぶやいた。タカシは微笑むと、「いいよ、イって…」と言い、ナツの行為に助力するかのように、乳首を、次は情熱的に舐め始めた。
「あっ…!」ナツは小さな悲鳴とともに達した。
・ ・ ・
ナツが息を整える暇もなく、「すごくセクシーだったよ、ナツ。ご褒美だ」そう言うと、タカシは自分の顔をナツの下腹部に潜り込ませた。
「だめっ!シャワー…浴びてな…」
タカシの舐める秘園の蕾からやってくる鋭い快感に、抵抗する声はかき消されてしまう。ナツが身をよじらせるのに構わず、タカシは蕾を優しく、しかし執拗に、ねっとりと一定のリズムで舐め続けた。
「ぁんっ…んっ…!」
一度達した体が、再度同じ高みに達するまでにそれほど時間はかからなかった。
「よくできたね」
タカシの褒め言葉に、ナツは顔を赤らめた。
鏡の前で
「じゃあ次は…鏡の前に立って」タカシは命令した。
タカシの一言で、ナツは部屋に設置された大きな鏡に気づいた。ナツはが言われるまま大きな姿見の前に立つと、タカシが後ろから抱きしめてきた。彼の手が、胸を揉みしだく。
「見て」タカシは鏡越しにナツの目を見つめた。
「こんなにエロい顔してる」
ナツは自分の姿に驚いた。頬を紅潮させ、目は潤んでいる。タカシの愛撫に身を委ねる自分の姿に、背徳的な興奮を覚えた。
いつの間にか避妊具をついたタカシの硬いものが、ナツの中に押し入ってくる。鏡に映る結合の瞬間を見て、ナツは小さく悲鳴を上げた。
「あっ…ああっ…」
しばらくそのままの姿勢でうなじから背中へ唇を這わせると、タカシは結合したままでベッドに腰掛けた。鏡に向かってナツの両足を開かせる。
「ほら、かわいい顔して、ナツはこんなにいらやしいんだ」
背面座位での行為は、ナツにとって新鮮な体験だった。自分の花びらが鏡の前であらわに、タカシの肉棒を吸い込んでいる。その視覚的刺激に、ナツの目は釘付けになった。
「ほら、自分で動いてみて。さっきみたいに」
タカシの言葉に応え、ナツは自分の腰をグラインドさせる。鏡に映る2人の姿は、まるで官能的な舞踏を思わせた。
「いいよ。気持ちいい…。ナツ、その腰の動き、やばい…」
「私も…気持ちいい…」
動物のように
やがてタカシは体勢を変え、ナツを四つん這いにさせた。そのままの姿勢で背中に唇を這わせる。背中から全身に広がる快感の波に、ナツの体が弓なりに反った。
タカシは再び腰を動かし始め、突然ナツの尻を軽く叩いた。痛みと快感が混ざり合い、ナツは理性が飛んでいくのを感じた。
「大丈夫?」タカシが確認すると、ナツは小さく頷いた。
タカシは時折ナツの尻を軽く叩きながら、ナツの体の奥の快感の泉を掘り起こすように腰をグラインドさせた。喘ぎながらナツに囁く。
「ナツ……好きだよ。ナツは俺のものだ」
その言葉に、ナツは背筋に電気が走るような感覚を覚えた。自分が求められ、独占されているという実感が、さらなる興奮を呼び起こす。
「ほら、俺のものだって聞かせてよ」
「…私はタカシのもの…」ナツは喘ぎながら答えた。
「そう、その通りだ。忘れないで」
「私も大好き……あんっ」
快感が高まるにつれ、ナツの声が大きくなる。タカシも荒い息を漏らしながら、彼女をリードしていく。
「もっと…」ナツは自分でも驚くほど大胆にねだった。
タカシはナツをベッドに押し倒し、うつ伏せにさせた。再び挿入し、肉棒をナツの快感の泉に向かって打ち付ける。ナツは枕に顔を埋め、快感の声を押し殺した。
「首、少し締めるよ」タカシは突然後ろからナツの首に手を回し、軽く締め付けた。予想外の行為にナツが驚く間もなく、急に深海に投げ出されたように、五感が遮断された。その刹那、次は全身を新選な空気とともに、今まで感じたことのない快感が駆け巡った。
「嫌いじゃない?」タカシが確認すると、ナツは小さく頷いた。
タカシが、また首を軽く締め付ける。また、ナツの心臓がバクバクと高鳴り、頭の中が真っ白になる。首の締め付けが解き放たれると、理性の制御を失った全身を、快楽が暴れまわった。
「また…イっちゃう…」
ナツの声が上ずる。タカシも限界に近づいていた。
「ダメだ…もう…」タカシの声が震えた。
ナツは背中越しにタカシを見つめ、「中に…お願い」と懇願した。タカシの動きが激しくなり、ナツの中で快感が膨らんでいく。
「一緒に…イこう…」
タカシの言葉と共に、2人は同時に大きな快感の波に飲み込まれたのだった。