11. はじめてのリード
はじめてのリード
ナツは、ゆっくりとタカシに唇を近づけた。そして、一時一時を楽しむように唇を重ねる。
タカシは動かない。全てを委ねるかのように、ナツの行動を待っている。
唇を離しタカシと目が合うと、ナツは恥ずかしさで頬が熱くなるのを感じた。けれど、同時に大胆な気持ちも湧いてくる。
「タカシ……触るよ…」
「うん」
タカシはにっこりと笑った。
ナツは、タカシのシャツのボタンに手をかける。一つ、また一つとボタンを外していく。
現れた胸板は相変わらず逞しく、思わず、指先で触れてみる。
「んっ……」
タカシが小さく声を漏らした。その反応に、ナツは少し自信がついた。
「タカシの乳首、可愛い……触ってもいい?」
「ああ、好きにしていいよ」
許可をもらうと、ナツは指先でタカシの乳首をそっと撫でた。
「くっ……」
タカシの反応に、ナツは更に大胆になった。
「舐めてもいい…?」
「うん、もちろん。お願い」
タカシの声が、少し上ずっているのがわかった。
ナツは、おそるおそる唇を寄せる。そして、舌先で乳首をチロチロと舐め始めた。
「はぁ……」
タカシの吐息が聞こえる。その反応に、ナツは更に舌を這わせた。
「ナツ……下も……触ってくれない?」
タカシの声に、ナツは顔を上げた。
「うん……」
ナツは、タカシのズボンに手をかけた。ぎこちなくファスナーを下ろすと、すでに膨らんでいる部分が目に入る。
「触っていい?」
「ああ、頼む」
ナツは、手を伸ばした。布越しに触れると、熱を持っているのがわかる。
ナツはタカシの下着を下ろした。現れたものは、既に想像以上に大きくなっていた。思わず声が漏れる。
「すごい…こんなに大きくなってる」
ナツは囁くように言うと、ゆっくりとタカシの肉棒に唇を寄せた。舌先で亀頭をなぞり、徐々に口の中に包み込んでいく。車の外で小さな物音が鳴り、ナツをぞくぞくさせる。
「ああ……いいよ、ナツ」
その言葉に、ナツは更に大胆になる。少しずつ、口の中に収めていく。
「くっ……」
タカシの声が、さらに荒くなる。
ナツは、必死に舌を使う。上下に動かしたり、時には頬張ったり。
「私も……して欲しい…」
ナツの声は、自分でも驚くほど色っぽかった。
「どうしてほしいんだい?」
タカシがいたずらっぽく尋ねる。
「おっぱいを触って…」
「いいね、積極的なナツもエロくて素敵だよ…」
ナツの指示に従い、タカシはナツのブラウスの下に手を入れてブラジャーのホックを外すと、右手をその中に潜り込ませ左丘の上の桃色の実をそっと撫でた。ナツが快感に実を震わせ、しばし動きを止める。
「おや、そんなに気持ちいいの?」
タカシは乳首を転がし、つまみ上げた。快感に身を震わせながら、ナツは再びタカシの肉棒を口に含んだ。
「タカシ……お願い…。下も、触って欲しい」
「おお、随分積極的になったね」
タカシは笑いながら、言われた通りにした。ゆっくりとナツの秘所に指を這わせる。
「あぁっ!」
ナツの声が、車内に響く。
向かい合わせで
「ナツ、そろそろ我慢できない…挿れてくれないかな?」
「えっと…どうすればいい?」
「上に乗って、ナツの好きなように動いてみて」
ナツは、ワンピースの上から、既に愛液でビチョビチョに濡れた下着のみ脱ぎながら、思わずフロントガラス越しに、外に誰も見えないことを確認した。避妊具をつけているタカシがそれに気づく。
「外が気になる?」
「うん…少し。でも大丈夫…」
ナツはタカシの上に跨がると、ゆっくりと腰を沈めた。
「あぁ……」
「くっ……」
2人の声が、また重なる。しばらくじっとしながら、また舌を絡め合う。
「大丈夫、これじゃ外から見ても抱き合ってるとしか思われないよ」
タカシの言葉にナツは頷いた。はじめてのカーセックス。自分が自分じゃないようなふわふわした気分が、結合部から絶えず流れ来る快感の波と混ざり合う。
「好きに動いていいよ、ナツ」
タカシの言葉に、ナツはゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ、あっ……」
「そう、いいよ……」
ナツは、徐々にリズムを掴んでいく。自分がリードしている感覚に、新たな興奮を覚える。
「ナツ、外から誰かに見えるかもしれないのに…こんなに気持ちよさそうにするなんて、エッチだね……ほんと素敵だ、興奮する…」
「……やめて……」言葉とは裏腹に、体は羞恥心をさらなる燃料にして、快感に震える。自分が淫魔に生まれ変わったような気分に陥る。
タカシも下から腰を動かし始めた。ナツは、思わずグラインドを止めて快感に集中する。
「ああっ!そこっ!」
「んんっ!…こんなナツのエロいとこ、俺しか知らないよね?」
「うん、…そうだよ……ああっ…!」
大声を出さないようにと努めているにもかかわらず、思わず声が大きくなる。
「いいね、ナツ。俺しか知らないエロいナツ、ほんと好き」
タカシの言葉に、ナツは更に大胆になった。
「私も…!大好きっ……!」
その声にさらに、タカシの腰のグラインドが大きくなる。
「あぁっ! 気持ちいいっ!」
「ナツ、俺ももう……」
「私も……イキそう……」
2人の動きが、更に激しくなる。
「あぁっ!」
「くっ……!」
2人は同時に絶頂を迎えた。
しばらくの間、車内には2人の荒い息遣いだけが響いていた。
「ナツ、大丈夫?」
タカシの優しい声に、ナツは顔を上げた。
「うん……気持ち良かった」
その言葉に、タカシは優しく微笑んだ。
「ナツ…最高にエロくて、素敵だった。ますます惚れちゃいそう」
その言葉に、ナツは胸が熱くなるのを感じた。赤らむ頬に気づかれぬよう、ナツのほうから唇を近づけ舌を絡め合うのだった。