11. はじめてのリード

2024/08/07
ピンク式部
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はじめてのリード

 ナツは、ゆっくりとタカシに唇を近づけた。そして、一時一時を楽しむように唇を重ねる。

 タカシは動かない。全てを委ねるかのように、ナツの行動を待っている。

 唇を離しタカシと目が合うと、ナツは恥ずかしさで頬が熱くなるのを感じた。けれど、同時に大胆な気持ちも湧いてくる。

「タカシ……触るよ…」

「うん」

 タカシはにっこりと笑った。

 ナツは、タカシのシャツのボタンに手をかける。一つ、また一つとボタンを外していく。

 現れた胸板は相変わらず逞しく、思わず、指先で触れてみる。

「んっ……」

 タカシが小さく声を漏らした。その反応に、ナツは少し自信がついた。

「タカシの乳首、可愛い……触ってもいい?」

「ああ、好きにしていいよ」

 許可をもらうと、ナツは指先でタカシの乳首をそっと撫でた。

「くっ……」

 タカシの反応に、ナツは更に大胆になった。

「舐めてもいい…?」

「うん、もちろん。お願い」

 タカシの声が、少し上ずっているのがわかった。

 ナツは、おそるおそる唇を寄せる。そして、舌先で乳首をチロチロと舐め始めた。

「はぁ……」

 タカシの吐息が聞こえる。その反応に、ナツは更に舌を這わせた。

「ナツ……下も……触ってくれない?」

 タカシの声に、ナツは顔を上げた。

「うん……」

 ナツは、タカシのズボンに手をかけた。ぎこちなくファスナーを下ろすと、すでに膨らんでいる部分が目に入る。

「触っていい?」

「ああ、頼む」

 ナツは、手を伸ばした。布越しに触れると、熱を持っているのがわかる。

 ナツはタカシの下着を下ろした。現れたものは、既に想像以上に大きくなっていた。思わず声が漏れる。

「すごい…こんなに大きくなってる」

 ナツは囁くように言うと、ゆっくりとタカシの肉棒に唇を寄せた。舌先で亀頭をなぞり、徐々に口の中に包み込んでいく。車の外で小さな物音が鳴り、ナツをぞくぞくさせる。

「ああ……いいよ、ナツ」

 その言葉に、ナツは更に大胆になる。少しずつ、口の中に収めていく。

「くっ……」

 タカシの声が、さらに荒くなる。

 ナツは、必死に舌を使う。上下に動かしたり、時には頬張ったり。

「私も……して欲しい…」

 ナツの声は、自分でも驚くほど色っぽかった。

「どうしてほしいんだい?」

 タカシがいたずらっぽく尋ねる。

「おっぱいを触って…」

「いいね、積極的なナツもエロくて素敵だよ…」

 ナツの指示に従い、タカシはナツのブラウスの下に手を入れてブラジャーのホックを外すと、右手をその中に潜り込ませ左丘の上の桃色の実をそっと撫でた。ナツが快感に実を震わせ、しばし動きを止める。

「おや、そんなに気持ちいいの?」

 タカシは乳首を転がし、つまみ上げた。快感に身を震わせながら、ナツは再びタカシの肉棒を口に含んだ。

「タカシ……お願い…。下も、触って欲しい」

「おお、随分積極的になったね」

 タカシは笑いながら、言われた通りにした。ゆっくりとナツの秘所に指を這わせる。

「あぁっ!」

 ナツの声が、車内に響く。

向かい合わせで

「ナツ、そろそろ我慢できない…挿れてくれないかな?」

「えっと…どうすればいい?」

「上に乗って、ナツの好きなように動いてみて」

 ナツは、ワンピースの上から、既に愛液でビチョビチョに濡れた下着のみ脱ぎながら、思わずフロントガラス越しに、外に誰も見えないことを確認した。避妊具をつけているタカシがそれに気づく。

「外が気になる?」

「うん…少し。でも大丈夫…」

 ナツはタカシの上に跨がると、ゆっくりと腰を沈めた。

「あぁ……」

「くっ……」

 2人の声が、また重なる。しばらくじっとしながら、また舌を絡め合う。

「大丈夫、これじゃ外から見ても抱き合ってるとしか思われないよ」

 タカシの言葉にナツは頷いた。はじめてのカーセックス。自分が自分じゃないようなふわふわした気分が、結合部から絶えず流れ来る快感の波と混ざり合う。

「好きに動いていいよ、ナツ」

 タカシの言葉に、ナツはゆっくりと腰を動かし始めた。

「あっ、あっ……」

「そう、いいよ……」

 ナツは、徐々にリズムを掴んでいく。自分がリードしている感覚に、新たな興奮を覚える。

「ナツ、外から誰かに見えるかもしれないのに…こんなに気持ちよさそうにするなんて、エッチだね……ほんと素敵だ、興奮する…」

「……やめて……」言葉とは裏腹に、体は羞恥心をさらなる燃料にして、快感に震える。自分が淫魔に生まれ変わったような気分に陥る。

 タカシも下から腰を動かし始めた。ナツは、思わずグラインドを止めて快感に集中する。

「ああっ!そこっ!」

「んんっ!…こんなナツのエロいとこ、俺しか知らないよね?」

「うん、…そうだよ……ああっ…!」

 大声を出さないようにと努めているにもかかわらず、思わず声が大きくなる。

「いいね、ナツ。俺しか知らないエロいナツ、ほんと好き」

 タカシの言葉に、ナツは更に大胆になった。

「私も…!大好きっ……!」

 その声にさらに、タカシの腰のグラインドが大きくなる。

「あぁっ! 気持ちいいっ!」

「ナツ、俺ももう……」

「私も……イキそう……」

 2人の動きが、更に激しくなる。

「あぁっ!」

「くっ……!」

 2人は同時に絶頂を迎えた。

 しばらくの間、車内には2人の荒い息遣いだけが響いていた。

「ナツ、大丈夫?」

 タカシの優しい声に、ナツは顔を上げた。

「うん……気持ち良かった」

 その言葉に、タカシは優しく微笑んだ。

「ナツ…最高にエロくて、素敵だった。ますます惚れちゃいそう」

 その言葉に、ナツは胸が熱くなるのを感じた。赤らむ頬に気づかれぬよう、ナツのほうから唇を近づけ舌を絡め合うのだった。